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司法書士に寄せられるよくある質問

不動産を相続しました。登記の名義を変更するには、どのような書類が必要ですか?
相続によって取得した不動産(土地、建物)については、その所有者の名義(登記名義)を変更する手続き(相続登記)をすることができます。相続登記の申請は、不動産の所在地を管轄する登記所(法務局)に、必要事項を記載した申請書と、法律で定められた書類(添付書類)を提出して行うことになります。添付書類は、申請する登記の種類や内容に応じて異なります。
具体例は次のとおりです。
【1】法定相続分による相続登記の場合、被相続人が生まれた時から亡くなるまでの親族関係を明らかにする戸籍謄本など
【2】遺産分割協議に基づく相続登記の場合、【1】の場合に必要となる書類のほか、遺産分割協議書、相続人全員の印鑑登録証明書など。
【3】遺言に従って相続登記をする場合、遺言書や被相続人が亡くなったことを証明する戸籍謄本など。
相続財産とはどんなものがありますか?
相続財産は、土地や預貯金といったいわゆるプラスの財産(積極財産)ばかりではなく、借金等のマイナスの財産(消極財産)もその対象となります。プラスの財産(積極財産)としては、土地・建物、現金、預貯金、有価証券、自動車等、マイナスの財産(消極財産)としては、借金、保証債務、損害賠償金等があります。
遺産分割の話し合いがまとまらない場合はどうすればいいのでしょうか。
相続人間で話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申立てることができます。遺産分割調停においては、調停委員が立ち会い、各相続人の意見や希望を聞いた上で、調停案を提示することになります。
しかし、当事者の合意ができず、調停においても話し合いがまとまらない場合には、遺産分割審判の手続きに移ります。審判手続きにおいては、裁判官が各相続人の法定相続分、生前の財産分与分、年齢、職業、生活状況、心身の状態等を考慮した上で、遺産分割の内容を決定することになります。
親が多額の借金を残して亡くなりました。私が代わりに返済しなければならないのですか?
借金をしていた親(被相続人)が死亡した場合、原則として、子ども(相続人)はその借金を相続することになります。
しかし、被相続人の遺産中に、預貯金、不動産(土地や建物)、株式などのプラスの財産がほとんどなく、借金などのマイナスの財産ばかり残っている場合、家庭裁判所で相続放棄の手続をとれば、借金などの負担を引き継がないで済みます。
ただし、相続放棄の手続をした人は、はじめから相続人でなかったことになり、プラスの財産を相続することもできません。相続放棄の手続は、通常、被相続人が死亡し、自分が相続人になったことを知ってから3か月以内に、被相続人が死亡した当時の住所地を管轄する家庭裁判所に相続放棄の申述書を提出して行います。この3か月の期間(熟慮期間)は、やむを得ない事情があれば、家庭裁判所に延長を求める申立てをすることもできます。
「寄与分、特別受益」とは、何ですか?
寄与分は、被相続人の財産の維持・増加に特別の貢献をした相続人に認められる権利で、その割合は、相続人間の話合いで決めることになります。実際には、遺産分割協議の場で、具体的な遺産の分割方法を決めるための前提条件として話し合うのが一般的です。

特定の相続人について寄与分を定めた場合、まず遺産全体の評価額から寄与分に相当する金額を差し引き、残りの金額を、寄与分が認められた相続人(寄与分権利者)を含むすべての相続人の間で法定相続分に応じて分け合い、それぞれの相続人が取得する遺産の額を決めます。これに、先ほど差し引いた金額を加算したものが、寄与分権利者の取得する遺産の額となります。

特別受益は、結婚の支度金にあてるなどの名目で、特定の相続人が被相続人から遺贈や生前贈与の形で譲り受けた財産(経済的利益)のことです。被相続人から特別受益にあたる財産を譲り受けた相続人(特別受益者)がいる場合、その額を相続開始時の遺産全体の評価額に加算し(持戻し)、その合計額から、法定相続分に応じ、各相続人が実際に取得する遺産の額を求めることになります。この金額が、特別受益にあたる財産の額を超えない場合、特別受益者には、新たな配分を求める権利はありません。
遺言書が2つでてきたのですが、どちらが有効なのでしょうか?
遺言書として有効な効力を発揮させるには、一定の形式で残されている必要があり日付は重要な部分になります。もし遺言書が二通以上見つかった場合は、日付の一番新しい遺言書が有効とされます。遺言書をなかなか見つけて貰えず、発見されたときは遺産分割が終わっていた、ということも考えられますので、保管方法に注意が必要です。
遺言書に、すべての財産を相続人以外の人に与える内容が書かれていた場合、相続人は財産はまったくもらえないのでしょうか?
遺言者(被相続人)の配偶者や子供(法定相続人)には最低限の相続分が民法で保障されています。これを遺留分といいます。
遺言によって法定相続人が遺留分に満たない財産しかもらえなかったときには、相続財産を多く受けとった人に対して、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年以内に遺留分の減殺請求をすることによって遺留分の財産を取り戻すことができます。
なお、遺言者の兄弟姉妹には遺留分がありませんので、ご注意ください。
成年後見制度はどんな制度ですか?
成年後見制度とは、ご高齢者や障害者等で、精神上の障害をお持ちの方のために、専門家が財産管理や身上監護をする制度です。成年後見制度は大きく分けて法定後見と任意後見があります。法定後見の場合、判断能力が不十分になった際に、ご自身のために家庭裁判所が専門家を選任します。これに対して、任意後見の場合、ご本人が元気なうちに誰に管理を任せるか決定することができます。
任意後見契約以外に他の契約をする必要はありますか?
任意後見契約は判断能力が十分にあるときに締結しますので、実際にご本人の判断能力が低下して後見人が就任する時期は、契約締結から数十年後というケースも考えられます。
任意後見契約締結後に任意後見契約の効力が発生するまでの間、後見人予定者と、ご本人との間の連絡を定期的にとっていなければ、判断能力が低下した時期をすぐに知ることができません。そこで、任意後見契約締結後、任意後見契約の効力が発生するまでの段階として、見守り契約、任意代理契約があります。
また本人が亡くなった後の葬儀の手配、遺産の整理等死後の事務について決めておくには死後事務委任契約を、遺産の配分を決めておきたい場合には遺言書の作成をしておく必要があります。詳しくはご相談ください。
不動産の売買を行うときはどうすればいいの?
不動産の取引を行う場合、まず法務局で登記事項証明書(登記簿謄本)を取得して、現在の登記上の名義人や抵当権などの担保権設定の登記がなされていないか確認します。抵当権とは、金融機関からお金を借りる際に不動産の上に設定する権利で借入をした金額、利息、債務者、抵当権者(債権者)等が公示されています。この登記がなされたままですと、せっかく自分の名義にしても、抵当権に基づく競売により所有権を失ってしまうことになりかねません。ですから通常は、抵当権等の設定登記がされている不動産の売買を行うときは抵当権等を抹消する登記を行った後に売買による所有権の移転登記を申請します。売買等による所有権移転登記申請には、不動産の固定資産評価額に基づいた計算式での登録免許税の納付が必要になりますので不動産の固定資産評価証明書も必要です。また農地(畑、田)の売買には農地法許可書が必要になります。登記完了後には、登記識別情報通知書(いわゆる権利書)が法務局から交付されます。
住宅ローン完済しました。何か手続きが必要ですか?
住宅ローンを完済しても、登記簿上の抵当権が抹消されるわけではありません。住宅ローン完済後は、抵当権抹消の登記手続きをする必要があります。銀行などから送られてきた書類には有効期限がありますので、その期限を過ぎる前に手続きをきちんと行いましょう。
なぜ商業登記・法人登記が必要なのですか?
会社の登記(商業登記)は、どのような会社なのかを一般に公示する制度です。そして、法律は、この商業登記を義務づけることで、取引の安全をはかっています。そのため、会社を運営していると、必ず商業登記を行わなければならない場面に直面することになります。登記を怠ったまま放置すると、法務局より過料を科せられ100万円以下の金額を支払わなければなりません。従って、会社の運営において、最低限、登記だけは怠らないよう注意しなければなりません。
会社設立の流れを教えてください?
株式会社を設立する場合の手続きの流れは以下のとおりです。
【株式会社設立の流れ】
【1】設立する会社の内容を決める
商号、目的、本店所在地、役員など、会社設立にあたって必要な事項を決める。

【2】印鑑証明書の取得、会社代表者印の作成
設立する株式会社の発起人(最初に出資をされる方)、役員となられる方の印鑑証明書の取得、および登記の際に必要となる会社代表者印を作成する必要があります。

【3】定款の作成
会社にとって重要事項を定める定款を作成します。

【4】公証役場にて定款の認証
公証役場にて、出来上がった定款の認証手続きを行います。

【5】資本金の払込み
発起人に資本金の払込みをしてもらう。

【6】登記申請書類の作成
登記申請書や、株主総会議事録等、登記申請に必要な書類一式を作成します。

【7】登記申請
会社の本店所在地を管轄する法務局に、会社設立の登記を申請します。登記が完了して、会社の登記簿謄本がとれるようになるまでには、約1週間程度がかかります。
※登記完了までにかかる期間は、法務局によって多少前後します。
商業登記で設立できる会社は、株式会社以外にどのような会社がありますか?
持分会社といわれる会社形態があり、合同会社、合資会社、合名会社の3種類があります。その他には有限会社がありますが、現在では有限会社法が廃止され、廃止時に存在していた有限会社は特例有限会社として存続しております。商号もそのまま有限会社となっています。また有限会社は新たに設立することはできません。
簡易裁判所訴訟代理関係業務とは何ですか?
司法書士も簡易裁判所において弁護士同様に訴訟代理人となることができるようになりました。簡易裁判所で扱う訴訟は、訴訟の目的の価額が140万円以下のものとなります。
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